novelist-kentoの小説活動

仕事のかたわら、主に社会派SFの長編や日常ものの短編小説を書いているアラフォーの男です(^_^) このブログでは、自身の書いた小説だけでなく印象的だった作品のご紹介と、読者様、または実際に執筆をされておられる方が楽しめる・タメになる記事を発信できたらと思っています_(._.)_

現在の執筆活動

 初めての出版の余韻に浸るのも束の間、その一週間後には新たな構想が芽生え、再びパソコンと向き合い始めました。
 かれこれ5年前に書き上げた処女作『フィンブルの冬』を、大幅にその舞台設定を変更し、新たな展開や細かなストーリーを追加することで、より面白く、より深みのある作品に生まれ変えようとしているところです。この処女作は今読み返すと未熟だったので、賞への応募や出版社への持ち込みできるレベルの作品にしたいと思っています。


 リメイクする前と後どちらの作品も「自然と共に生きる人間」というテーマは同じです。まだ序盤の部分を書いていますが、はらはらわくわくする冒険小説になりそうな予感がします。   
 以下、ネタバレしない程度に物語を紹介します↓

 

■序盤のあらすじ
 大学生の和輝と瑠璃香は、夏休みに日本からニュージーランドへ小型飛行機で向かっている途中、乱気流に巻き込まれた。不時着した場所は、南太平洋とは思えない、薄く雪の積もった突き刺すような寒さの荒寥とした山の中だった。近くの湖の畔に見つけた民家の老人に話を聞く中で、二人は自分たちがとんでもない状況に陥っていることを理解する。
 一方、老人も窮地に立っていた。老人の住む村は、三十年前に近くの大火山が噴火して以来ずっと、その時生じた火山灰が空を覆ったことにより、太陽の光がほとんど差し込まない極寒の場所と成り果てていたのだ。暖を取る燃料や食糧となる木材や家畜が尽きていく中、村は絶滅の危機に瀕していた。わずかな希望の光は、二百年前にある錬金術師がこの村のどこかにある渓谷で見つけた幻の石――『オレイカルコス』だけだった。それを利用すれば、寒さを凌ぐ生活場所を創り出せるかもしれないというのだ。
 不時着により故障した飛行機と周囲から隔絶された村、さらに老人に突き付けられた信じがたい事実といったように、和輝と瑠璃香は極めて困難な状況に立たされてしまった。そんな状況の中で、老人に事情を聞く内に、村の人々の力になりたいと思い始める。
 二人は大自然の中で生きる厳しさと安らぎに向き合うことになる。


 いつ完成するか、どういった形で皆さんにお見せできるかはまだ分かりませんが、序盤以降のあらすじや、作成の経過も含めてこのブログで随時更新しますので、楽しみにして頂けたらと思っています。
 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 

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↑次回作『フィンブルの冬』の世界をイメージさせるカナダの名所レイク・ルイーズの写真です。